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なぜ我々は働くのか?『仕事の思想』

『仕事の思想』田坂 広志 PHP出版

仕事について考え始めたときに出会う本

こんにちは。Bizfront店長ふくさんです。

社会人になっても親友というのはできるもんなんだな、と思う今日この頃です。

今回は、
『仕事の思想』田坂 広志 PHP出版
を読んで。

この本は私がメンズスタイルに転職を考え始めたタイミングで、偶然知り合った方に薦められたことがきっかけで読んだ本です。
どこかドラマじみたお話ですが、、、現実は小説よりも奇なり!!ってやつです。

今回読み返し、あの頃の初心を再び思い出しました。

ちょっと昔の私ごとになりますが、
当時前職だった頃は、会議となれば簡単に20人くらいは集まるような規模の会社でしたから、
創業2年目、全社員5人位の会社で働くことは、かなり勇気のいることだったかと思います笑

多少なりとも『転職』については悩みもしましたし、
「仕事」や「人生」についても自分なりに考えを巡らせていた時期だったかと思います。

あの頃は今思い出しても自分の人生の中でもなかなか濃い時間を過ごしていたのではないかと思います笑。

なぜ我々は仕事をするのか

転職をきっかけに「仕事」について真剣に考えるようになったようなものですから、
普段はあまり「仕事とはなんぞや?」なんて深く考えたことはない人間でした。

ですからどちらかといえば、

仕事において困難に直面たり、苦労を体験したとき、
その仕事の存在意義とかを考える前に、できれば逃げ出したいと考える方が多かったのではないかと思います。
もしくは、考えないようにしていたか笑

みなさんも多かれ少なかれ経験があったりするのではないでしょうか。

なぜ、仕事に思想が必要なのか

著者の田坂さんはこう述べています

 

しかし、この時代に、私たちが一生懸命に仕事をするのは、決して「生活の糧を得るため」でもなければ、「生き残るため」でもありません。
それは、もっと素晴らしい「何か」のためではないでしょうか。

と。

しかし、その何かを見出すため、よりよく働くためには、深みのある「仕事の思想」が求められるのであると。

自分が楽をしたい
困難から逃げ出したい
でも食い扶持、収入を稼がなければ生きていけない

時に見失いそうになり、
私も実際見失ってしまったこともあったかと思います。

そんなのとき頭の中にあるのが、

いかにして、仕事の世界で生き残るのか
いかにして、安全で楽な仕事を見つけるのか

マズローの「欲求五段階説」でいえば「生存の欲求」「安全の欲求」といった、比較的下の階層の欲求です。

これは私も経験があります。
前職からの転職の際に真っ先に考えたのは、これから生活するための稼ぎを作っていけるのか、
ということでしたから。
しかし、最終的には転職を決断したわけですが笑

当時は本もあまり読んでいないような人間でしたから、なかなか自分の中に言葉がなく、
整理もできずに何を悩んでいるのかもわからない状態だったかもしれません。

そんな中、自分の中に言葉を落とし込んでくれ、気持ちや不安を代弁してくれ、
それでいて行く先を指し示してくれるようなこの本に出会ったとき、
手から本が離れず、一気に読み進めたことを思い出します。

仕事の報酬とは何か

では仕事をして得られるものはなんでしょうか。

お給料ですね。

 

…。身も蓋もないような問答かと思いますが、

賢明なみなさんでしたら、それだけではない、とおっしゃるかと思います。

その通りです。

ただ、やはりどうしても最初に考えるのはここではないでしょうか。
考えざるを得ないのが人情というところでしょうか笑

ですが一方で、皆さんはこういったご経験もあるかもしれません。

仕事が面白い
できないことができるようになってきた
新しいことに挑戦してみたい

仕事にしても、何にしても、真剣に取り組んでいくうちにだんだん金銭的な報酬だけでは満足できなくなってきたことはないでしょうか。

仕事の報酬は、能力である

これが「仕事の報酬は、能力である」

という世界だと田坂さんは述べています。

最初は慣れない仕事も、少しずつスキルやノウハウがたまり、仕事の能力が高まってきます。
できなかったことができるようになる面白さ、そしてそれが周りから認められる楽しさ。

思い起こせば、私も、学生時代の塾の講師アルバイトが金銭面抜きで面白かった、という経験が、一応ありました笑 合格発表の報告を聞いた時には目から汗が出そうになったり。

そして、この段階が高まると、得られる報酬は次の段階に至ります。

仕事の報酬は、仕事である

仕事の能力が高まるにつれ、周りからの信頼や賛同が得られ、顧客からの評価が上がってきます。

仕事が見えてきた、
仕事をどう仕掛ければいいかわかってきた

仕事にやりがいを感じている状態です。

「やりたい仕事」というのは、実は「やりがいのある仕事」にほかならないのです。
なぜならば、そうした仕事というのは、単に自分にとって満足を得られるだけではなく、
自分の会社にとっても、相手の顧客にとっても、さらには、社会にとっても、
大きな意義のある仕事だからです。

これが進むと、さらに深い世界が見えてくるといいます。

仕事の報酬は、成長である

「仕事の報酬は、成長である。」

仕事を一生懸命にやっていると、
仕事のスキルやノウハウが身に付き、仕事の能力が磨かれ、ひとりの職業人として成長していくことは当然ですが、
実は、それだけでなく、ひとりの人間として成長していくことができるのです。
さて、この「人間としての成長」とは何でしょうか。
それは、「こころの世界が見えるようになってくる」ということです。
たとえば、顧客の気持ちや職場の仲間の気持ちがわかるようになってくるのです。
気持ちがわかるようになると、顧客や仲間を楽にしてあげられる仕事ができるようになります。
喜ぶ顔を見ることができます。
自分の成長を実感し、成長の喜びを味わうこともできます。

 

このように「仕事の報酬」にはいくつもの段階的な世界があると田坂さんはいいます。

登るにつれて、新しい世界が見えてくる。

だからこそ

「仕事の報酬は、成長である」ことを見失わないことが大切です。

ともおっしゃっています。

それは、仕事の報酬としての給与や地位というものは、お金を使いその地位から退けばなくなってしまうし、
スキルは時間とともに腕が落ちるかもしれませんし、
ノウハウも新しい技術の出現によって陳腐化するかもしれません。

さらには、仕事の報酬は仕事といっても、そもそも「やりたい仕事」「やりがいのある仕事」も必ずしも得られるとは限らない、困難や障害に突き当たるものでもあります。

でも「人間としての成長」は決して失われることのない報酬と言えるのではないでしょうか。

このあとの章は成長していくための具体的な方法を、田坂さんご自身のエピソードを通して詳しく述べられています。
大人の青春というのでしょうか、どこか羨ましく、勇気付けられながら読むことができます。

仕事の作品とは何か

仕事の作品とは、「職場の仲間である」

田坂さんはこう結論付けています。

「職場の仲間」そのものが、ある意味で、仕事におけるもうひとつの作品ではないでしょうか。

これは、田坂さんが素晴らしい経験をなさってきた賜物なのでしょう。

田坂さんは

仕事が作り上げる、
顧客が満足する商品やサービス
がひとつの作品であるなら、
夢と共感にあふれた職場の仲間
も、もう一つの作品であると。

その理由は何か、是非この本を最後までお読みいただき、考えていただければ私も嬉しいです。

新しい仲間との出会いに心膨らませている、当時の私のような人が、そこにいるかもしれません(^^)

さてさて、今回の文面は、他のに比べて硬かったでしょうか。硬かったと思います笑

まさに心の一冊というやつです。

『仕事の思想』田坂 広志 PHP出版

本日のコーディネート

グレーの半袖オクスフォードシャツに、センタープレスの効いたスタイルのいいチノパンのコーディネート。休みの日にもスタバでノートPCを広げて楽しげに仕事のミーティングをしていそうなノマドスタイルがハマるコーデ。

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