知っておきたい香水の種類・特徴と正しい付け方

Q.いい匂いのする人って素敵だなと思って香水を買いたいと思っています。
さっそくお店に行ってみましたがパルファムとかコロンとか種類が多くて分かりません。
お店では恥ずかしくて香りを試せないので初心者の僕でも分かるように教えてほしいです。
香水臭い人にはなりたくないので正しい付け方とそれぞれの特徴も知りたいです。

A.
同じ香水を使い続けて自分の匂いとして定着させるも良し、気分に合わせて数種類を使い分けるも良し。
大人の男ならぜひ知っておきたい香水の種類とおすすめの付け方をご紹介します。

男性・女性を問わず、いい匂いのする人って素敵ですよね。
街中ですれ違った人の匂いが元恋人の匂いに似ていて思わず振り返ってしまった・・・なんて
エピソードを聞くくらい、匂いは記憶に残ります。
匂いで昔の記憶が蘇ったり(※プルースト効果)、特別タイプなわけじゃないのに自分にとって安心する匂いで
気付いたら好きになっていた、なんてこともあるくらいです。

好印象を与えるためにも香水はおすすめですが、香水と一言に言ってもたくさんの種類があり、種類によって匂いの濃さ(濃度)も異なります。
つけ方やつける量を間違えると一気に悪印象に・・・。
せっかくの香水の効果を台無しにすることなく、さり気なく良い匂いを香らせたいですよね。

今回は意外と知らない香水の種類や正しい付け方、香りの持続性など詳しくご説明します。

※プルースト効果＝嗅覚や味覚から過去の記憶が呼び覚まされる心理現象。過去の記憶に結びつけられた匂いを嗅ぐことでフラッシュバックを起こすような体験。「無意識的記憶」や「プルースト現象」とも呼ぶ。

■目次

・香水のルーツとは
・香水の種類は何種類ある？
・香水の正しい付け方・適量は？
・メンズおすすめの香水を付ける場所はどこ？
・香水が人気な理由
・本来の使い方以外の香水の活用方法

香水が似合う男性は服装もかっこいい

香水のルーツとは？

あまり知ることがない香水のルーツ。せっかくの機会なので、まず初めに香水の始まりからご紹介いたします。

香水は紀元前にエジプトから広がったというのが通説です。
元々はおしゃれを目的としたものではなく、宗教的な目的や薬用で使用されていたそう。
近代になるにつれて“香水”という形に進化していきました。

香水の種類は何種類ある？

フレグランス

香水のように身体に心地よい香りを付けるために使用する化粧品、香料のこと。
現在ではフレグランス柔軟剤も登場しています。
フレグランス＝香水ではなく“香水はフレグランスの一種”です。

ボディミスト

ボディ用の香りつき化粧水。香りの持続時間は香水よりも短く、1～2時間程度。
香水に比べ香りも軽いので焼肉屋さんやタバコのにおいが付いてしまった！という時に
気軽に使えるのが人気の特徴です。メンズでは珍しく、主にレディースとして販売されています。

香水

一言に香水と言っても、実は4種類あります。

(1)パルファム
→濃度：15％～30％、持続時間：5時間～12時間
(2)オーデパルファム
→濃度：10％～15％、持続時間：5時間～12時間
(3)オードトワレ
→濃度：5％～10％、持続時間：2時間～5時間
(4)オーデコロン
→濃度：1％～5％、持続時間：1時間～2時間

レストランデートにおすすめのメンズジャケット

香水の正しい付け方・適量は？

香水の香りを長持ちさせたい場合は香水をプッシュした後にこすらないこと。
手首に付けて両手でこすっている人をよく見かけますが、こすることで香りの粒子が潰れてしまうので香りが長持ちせず香水本来の香りが楽しめなくなってしまいます。

香水をつけるおすすめのタイミングは？

適量の次は香水を付けるタイミングです。
香水は香りがなくなるまで3段階で香りが変化していきます。

トップノート

香水を付けてから5～10分後ぐらいに香り、「第一印象」となる香りです。
トップノートにはレモンやベルガモットなどの柑橘系、葉や草を思わせるグリーン系など軽めの香料が使われることが多いです。

ミドルノート

香水を付けてから30分～1時間後くらいの香りです。
ミドルノートは付けた香水の「核」となる部分で、その香水のテーマや個性が最もよく表現されています。
一般的には花の香りのフローラル系の香料が使われています。
ハートノートとも言われています。

ラストノート

香水を付けてから2～3時間後くらいの香りで、その香水の「残り香」となる部分です。
ラストノートにはムスクなどの動物性香料や、バニラなどのスパイシー系など、残香性の高い香料が使われます。
ベースノートとも言われています。時間の経過によって香りが異なることから、
香水を選ぶ際には付けてから最低30分は時間をおいて香りの変化を確認すると良いでしょう。
また、同じ香水でも付ける人の体温や体調などによって、香り方や持続時間が違ってきます。

最初から最後まで香りが変わらない「シングルノート」や
付ける人の肌によって香りが変わる「シンクロノート」というタイプの香水も存在します。

香水は体臭と混ざり合って香るので、汗を多くかく場所や体臭の強い場所に付けると本来の香りを楽しめません。
使用前に肌が清潔であること、汗をかいていないことを確認してから付けましょう。

メンズおすすめの香水を付ける場所はどこ？

香水を付ける上で忘れてはいけないのが「香水を付ける場所」です。
香水は太い血管が通っている部分や体温が高い部分に付けると香りが強くなる性質があります。
香水に含まれるエタノールが揮発してくれるので、 効果的に香りを身に纏うことができるんです。

一番メジャーな場所は「手首の内側」です。
手はどんな作業をしていてもよく動かすパーツなので香りを広げやすく、血管も多いので香りを強く感じる場所。少し強めに香りを放ちたい場合は手首の内側がオススメです。

耳の後ろやうなじも体温が高いので強めに香らせたい時や
鼻に近い部分なので自分自身で香りを楽しみたい時は試してみてください。

(1)ウエスト

洋服を着る前にウエストの左右から30cmほど離して香水をワンプッシュ。
こうすると洋服の間からほんのりさりげなく、全身からとてもきれいに香ります。

(2)太ももの内側

体温が高く、自分の鼻からも遠いのでふわっと香る程度で楽しめます。

(3)ひざの裏

体温が低く香り立ちが弱いので、かすかにふんわり香ります。
匂いが強すぎるということも少なくなります。

(4)足首の内側

足首は汗をかきにくい場所。香りは下から上に上がってくるので、香りが全体をふわっと包みます。
歩く動作などによって次第に香りが全身に立ち上ってくる効果もある部分なので香水をつけ直すときは足首がオススメです。

香水を上半身につける場合

(1)ひじの内側

皮膚温が高く、よく動かす場所なので効率よく揮発します。

(2)左胸

心臓がある左胸に付けると脈動によって香ってきます。

モデル着用アイテム

• スタンドカラーニット
• ２枚襟デザイン美シルエットシャツ
• 3ジップブーツカットストレッチチノパンツ
• キーリングデザインネックレス

香水が人気な理由

哺乳類にはフェロモンを感知できる「鋤鼻器(ジョビキ)」と呼ばれる器官があります。
ですが、人間にはこれがありません。代わりに人間は嗅覚器(鼻)を代用して感知しているそう。
人間の本能に訴えかける「嗅覚」を刺激することで、よりいい印象を与えられます。

香りを感知してから脳が反応するまでの時間はわずか0.2秒。
香りが継続すれば、人の感情、行動、結果も変化します。

一例をご紹介します。

ラベンダーの香りを焚いている塾では、なぜか生徒たちが眠ってしまい授業を聞いていないので
テストの点がいつも低く講師たちは頭を悩ませていました。

それもそのはず。ラベンダーには安眠効果があるんです。
そこで、集中効果のあるレモンの香りに変更したところ生徒たちの回答ミスが56.2%解消されたそうです。

その他にも
・レモンの香りをオフィスに取り入れたところ、作業効率が62.5%アップ。
・レモンの香りをワークショップに取り入れたところ全員が時間内に作業を完了。
・レモンの香りを朝に吸入すると、体温を上げる効果が見込めてスッキリとした目覚めが可能に。
香水＝おしゃれの為だけに香りを付けるもの、ではないことが分かりますよね。

香水によく使われる香りの種類

香水は様々な香りがミックスされているので分かりにくいかもしれませんが、
どの香水にもテーマになる香りはあります。 イメージを決定づけてくれるのはその香りです。
香水によく使われる香りの種類をご紹介します。

フローラル系

ローズ、ラベンダー、ジャスミン、ゼラニウムなどが有名です。
上品な甘さと爽やかさを兼ね備えています。
ちょっと甘めの爽やかな印象を与えてくれる香りです。
フローラル系の香水は世界の香水市場の6割を占めるんだそうです。
そのため組み合わせも様々。
爽やかさを強調するも良し、甘さや上品さを強調するも良し。
シーンを選ばず使えるので、一つは持っておきたいですね。

柑橘系

主にレモンやグレープフルーツ、ライム、マンダリンなどがメインで、初心者でも付けやすい香りです。
ビジネスでもプライベートでも使いやすいので人気があります。
スッキリと爽やかな明るい印象を与えてくれ、眠気防止や集中力アップなどのリフレッシュ効果もあります。
フローラル系同様、主力として活躍してくれる香りです。

ウッディ系

木々や香木、森林を思わせる香りです。
深みがあり、落ち着いた雰囲気の印象を与えてくれます。
どんなシーンにも合わせやすい、安定感ある香りです。

オリエンタル系

スパイシーかつ重めの甘さが特徴の香りです。
東南アジアやインド、中近東などの香辛料や樹木（バニラやミルラなど）、
動物性の香料（ムスク、アンバー）などで構成されています。
生産地特有のエキゾチックさ、妖艶さを備えておりセクシーな印象を与えてくれます。
強く香るとくどい印象になってしまうのでさり気なく身に纏いたい、夜のデートにオススメの香りです。

本来の使い方以外の香水の活用方法

バスタイムに

香水を数的、湯船に入れてみてください。身体に付けるのとはまた違った香りが楽しめます。
リラックスできるシーンでよりリラックス効果のある香水を掛け合わせれば相乗効果が。
ゴージャスな気分でバスタイムを満喫してください。

お手洗いに

蓋を空けて置いておく、リード(竹串のようなもの)を挿してディフューザーとして使う、など。
おしゃれな使い方ですね。

ルームフレグランスとして

コットンなどに香水を含ませて置いてみてください。
風が入ってくるとさり気なく香りが楽しめます。
リードを指せば、インテリアとしても楽しめます。

クローゼットに

いらない布に香水を含ませて、布製の巾着などに入れるとサシェになります。
洋服に香りをそっと移すことができます。
いつもいい香りをさりげなく身に纏っていれば、自然と好感度も上がるはず。
ほんのり嫌味ない香りになるのでオススメです。

※サシェ＝におい袋。香粉(こうふん)などが入っていて、たんすの引き出しなどに入れておく小袋のこと。

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