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マーケティング戦略で世界を征服せよ! 『猿の部長』

ビジネス小説はやっぱり面白い

ビジネス小説はやっぱり面白い。

こんにちは。Bizfront by MENZ-STYLE店長ふくさんです。
長らく放置していたツイッター再開しました。

今回は、
『猿の部長』マーケティング戦略で世界を征服せよ! マーケティングの基礎がサクサクわかる本 竹内謙礼 青木寿幸 PHP文庫
を読んで。

『会計天国』、『戦略課長』でも有名なお二人の書いた本!
どちらも専門知識を面白くわかりやすい小説として書かれています。ストーリーも、読み応えがあります。最近は『貯金兄弟』なんて本も出されたみたいです笑

『猿の』部長

本屋で見つけた時は「こうきたか!」と一瞬で感心してしまいました。

タイトルからしても、うまいマーケティングの戦略ですよね笑
ツイートされそうなポイント満載ですw

本のカバーもイラストでカジュアルでスタイリッシュな雰囲気。馴染みやすさもありますね!

そうですね、惑星の
パクリですね。失礼、パロディですね。

猿の惑星のストーリー

ひょんなことから「部長以上が全て猿」というパラレルワールドに迷い込んでしまった、
主人公にして一流マーケッター・滝川。

そこは、以前の自分の知っている世界とはほとんど変らないのに、世の中の「部長以上が全て猿」に入れ替わってしまっている異世界。

経済に関わる部分は全て猿の歴史に入れ替わっていて、人間は経済力、経済能力を全く持たず、猿に支配される存在に。

ヘッドハンティングされて入社する予定だった売上規模200億円の商社「ライフ商事」も、もちろん社長以下部長までは全てお猿さん

滝川はコンサルタントとして1年以内に10億円の利益を上げることを言い渡され、 低迷する5つの事業を渡り歩きながら戦略をうっていくのですが。。。

なぜこんな猿が世界を牛耳り、人間がこき使われる社会になってしまったのか!

そして滝川は元の世界に戻れるのか!

全米が驚愕したラスト5ページには一体何が!

マーケティングを勉強しながらも、小説としての伏線、どんでん返しも楽しめる作品です。

本書の目次

第1章
一戸建てを「即完売」させることが、なぜいけないのか?―儲かる市場規模を探し、そこで儲かるポジショニングを取る
第2章
商品が売れない理由は、お客との付き合い方に問題がある―「自分で考える」強い組織に作り変える
第3章
競合も多く、価格競争も激しい業界で生き残る方法ー商品点数を絞り、スピードを上げて、売れる機会を逃さない
第4章
新しい市場を自分たちで作る―競争のないつぎの市場を探し、意図的に拡大させる
第5章
マーケティングを実行する時に必要になることー「売れ筋」を予測し、成功するまで戦略を修正する

本書の醍醐味と概要

この本の醍醐味はやはり、猿の世界の謎解きと、
滝川の補佐として登場する、美人社長秘書黒河ツンデレなところでしょうか。ちなみに、美人秘書は人間ですw

色々な個性的な猿の部長が出てくるのも面白いところですね。

第1章は、不動産事業部として、チンパンジーの部長が登場。
体育会出身で、マーケティングの知識はあるものの、安売りと人海戦術・やる気と根性を駆使して「一戸建て」10棟を一気に完売させるなど手腕を発揮するチンパンジー部長です。

ただ業界として1位ではないライフ商事の不動産事業部は、このような「コストリーダー」戦略をしていても業界1位には勝てずに次第にジリ貧に。

コンサルタントとして部長にアドバイスをする滝川は、
セグメントを切り直し、差別化できるポジショニングへの変更と、顧客との付き合い方を変更していく舵きりをし、 「即日完売なのに利益が出ない不動産事業部」を立て直していきます。

続く第2章ではメガネザル部長の美容店フランチャイズ事業部。
全身をブランド服に身をつつんだオシャレにうるさそうな「オネエ系」猿です。
絵はありませんが、何故かリアルに想像できてしまいましたw
こちらのメガネザル部長もマーケティングには詳しく、VRIO分析などを駆使して会社の競争優位性を割り出しているのですが、フランチャイズ店の展開が上手くいっていない様子。。。

ここで滝川は、フランチャイズの立て直し、社員教育と組織作りをしながら新規、リピーターへの関係値作りー「集客」を改善し、 「立地も広告も有利なのに、赤字続きの美容室事業部」を立て直していきます。

第3章以降も、
最近は怠けがちながら分析も得意で経験豊富なオラウータン部長の、「いくら分析をしてもヒット商品が出ないキッチン用品事業部」を立て直したり、

PLC理論など、マーケティング理論を駆使する副社長候補の優秀なキツネザル部長の、 「コスト削減をしても利益ゼロの寝具事業部」ブルーオーシャン戦略などをつかって新しい市場価値を打ち出していったり、

ゴリラ社長直下のプロジェクトであり、
味は「絶品のスイーツなのにもかかわらず、全く売れないインターネット事業部」を立て直したり。

多くの業種業態について書かれているのも面白かったですね。

登場してくる猿部長、基本的に部長としては優秀で、行動力も、結束力もあり、マーケティングにも精通しているんですね。
でも、その理論の使い方がずれていたりして、上手く業績を上げられていないのです。

基本的には私たちも猿部長たちと同じ状況になっていることが多いのではないかな、と感じました。

そこを主人公のの滝川が解決していくのに痛快さを感じて面白いんですね!

読み物としても2つ3つと軸のあるビジネス小説です。

戦略立案に思いつめてしまった頭にちょっとした息抜きとしての読書、いかがですか?

ブチョーについて

余談になりますが、以前私の友人がウサギを飼い始めたとのことで、会社でもどこでも話題はそのウサギの話ばかりしているようでした。
名前は

ブチョー

と名付けたそうです。

飼い始めてからは毎日癒しの日々だったようで。
そんな話を飲み会でも話してくれました。

「こうやって、「ブチョー」を膝の上に置いて撫でるだろ?これが無茶苦茶可愛くてさ」

「こないだ「ブチョー」が檻から逃げ出して大変だったんだ・・・」

「その前なんてもう、奥さんと「ブチョー」の取り合いになって」

「今度うちの「ブチョー」、見にくる??」

 

見に行かねーよ!!!

 

というか、会社でそんな話をされているお前んところの部長の顔を見に行きてーわ!

「部長」に親近感が湧いた今週でした。


親近感も沸いたところで、松岡修造さんからもブチョーに応援SONG!

猿の部長、是非読んでみてください♪

『猿の部長』マーケティング戦略で世界を征服せよ! マーケティングの基礎がサクサクわかる本 竹内謙礼 青木寿幸 PHP文庫

本日のコーディネート

グレーのジャケットにストライプのチェスターコート。
その頼もしさすら感じるその姿は、出世頭の若手部長の風格。

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